春の訪れに合わせるように ”アスタナ バレエ”ソリストの
高橋斐乃(あやの)さんから久々の近況報告が届きました。
アスタナはカザフスタン共和国の首都です。
カザフスタンが1991年にソ連邦から独立した時、
首都はアルマトイ(アルマ・アタ)でした。
新しい国の建国に合わせるように、首都の移転がきまり、
新首都アスタナが作られたのです。
その時、有名な日本人建築家、黒川紀章氏の都市デザインが
採用されたのです。
昨年の6月から9月にわたり、「アスタナ万博」が開催されましたので、
どこかでニュースを聞かれたかたもいらっしゃるでしょう。
そんな新しい都市にあるバレエ団です。
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皆さんお久しぶりです。お変わりなくお元気でいらっしゃいますか?
私はアスタナバレエで2年目のシーズンを毎日充実して過ごしています。
先日こちらでは-37度の嵐になり厳しい冬日が続きました。
その中でもリハーサルは休みにならず行えました。
その様な日であっても変わらずに過ごせるのは、住まいからバレエ団まで
毎日送迎していただいているおかげですし、私が気がつかない些細なこと
にもスタッフをはじめ多くの方々からのサポートや温かい心遣いを頂いて
いると感謝しています。
アスタナはバレエに集中できる環境が整っていますし、バレエ団の
レパートリーもクラシックだけでなくフォーサイス、バランシン等々...
ネオクラシック作品やカザフスタンダンスと幅広く、リハーサルでは
各々のコリオグラファーから直接指導を受けられるので沢山の刺激を頂いています。
またアスタナ公演はもちろん、カザフスタン国内、海外ツアーの機会も多くあります。
今季ではパリ、ブリュッセル、ニューヨーク、サンクトペテルブルク公演に
ソリストとしてキャストを頂き私にとって貴重な素晴らしい経験になっています。
サンクトペテルブルク公演の際には公演後の休日を利用し、ワガノワで
コワリョーワ先生のレッスンを受けました。
久しぶりのアカデミーでしたが、先生も大変お元気で
相変わらず厳しいレッスンは健在でした。
私がアスタナで頑張っていられるのは、ワガノワで教えて頂いたことが
ベースになっていて私を支えてくれると感じています。
日々のベーシックなレッスンや舞台のどこかで先生が見ている、という思いは
アカデミーを卒業しても変わることはありません。
今回改めてコワリョーワ先生のクラスを受けられ、ベーシックの見直しが
できたのでとても良い機会になりました。
コワリョーワ先生とワガノワで。コワリョーワ先生の声が聞こえそう
これからも舞台は続きます。
毎日ほんの少しでも進歩できるように頑張っていきます。
そして、表現者としてはバレエだけでなく、お休みには友人と食事や
買い物に出かけたり、オンとオフの切り替えも大切だと思います。
バレリーナとしては明日のための今日ですが、今も大切にできれば良いなと思っています。
アスタナバレエ団
ソリスト 高橋斐乃
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新しい作品もたくさん上演されている進取の気概の溢れたバレエ団ですね。
とても美しく芸術的な写真です。油絵の素材にしたいくらいです。
しかしマイナス37度でもリハーサルができるとは素晴らしい環境ですね